ワンポイント講座

◎「的」について ~その1~

「的」は、もっとも使用頻度が高い語のひとつといえ、その使いどころは多岐にわたります。

这是书」(=これは本です)、ただ「」とするだけでは、表現としてかなり漠然としたものです。そこで「的」を使うと、名詞の種類が限定され、より詳しい表現になります。日本語では“連体修飾語”、中国語文法では、“定語(限定語)”と呼ばれます。

A:我的书 (=私の・本)
B:他写的书 (=彼が書いた・本)
C:特别珍贵的书 (=非常に貴重な・本)
D:我从日本带来的书 (=私が日本から持ってきた・本)

よく、「~的」は日本語の「~の」と同じだという人がいます。確かにそれに似た働きをしているのですが、上記の例文を見てもわかるように、「~の」に訳出できるのは、上記Aのケースしかありません。「的」=「~の」という公式を鵜呑みにしないようにしましょう。

例えば、上記B・Dは、「動詞によって名詞を修飾している」ケースです。この場合、日本語文法では、助詞「~の」は使いませんが、中国語では必ず「的」を使います。そうしないと、動詞+目的語の形になってしまうからです。

例文を比べてみましょう。

我买鞋(私は靴を買います) → 我买的鞋(私が買った靴)
他写信(彼は手紙を書きます) → 他写的信(彼が書いた手紙)
我妈妈做菜(母は料理を作ります) → 我妈妈做的菜(母が作った料理)

また、上記Cのように、形容詞で名詞を修飾する場合も「的」を使います。
*ただし、修飾する形容詞が1文字のみの場合は、「的」はふつう省略されます。
例)
白衣服(=白い服) 新同学(=新しいクラスメート) 老朋友(=ふるい友達)

また、2文字形容詞であっても、よく使われる組み合わせフレーズは、「的」が省略されることがあります。
例)漂亮姑娘(=きれいな娘さん) 年轻人(=若い人)
日本語から中国語の表現を考える場合、注意が必要です。

 

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